塾講師吉田のブログ

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『現代文読解基礎ドリル 改訂版』

書誌情報

著者:池尻俊也

タイトル:現代文読解基礎ドリル 改訂版

出版社:駿台文庫

 

構成

評論12章、小説2章の全14章から構成されています。

各章の冒頭にそれぞれ学習する読解方法(「対比」など)が説明され、その後にその解法を試せるように演習問題が4問(13章と14章は5問)配置されています。

問題形式はほとんど選択式ですが、書き抜き問題も少量あります。

 

特徴

現代文の参考書で何らかの読解法を学んだら、それを使って問題を解かなければ身に付きません。本書は「ドリル」の名にふさわしく、学習者がしっかりと練習できる構成になっています。また一題一題の長さも短めで、かつ問題量も他書に比べると多いことも学習する上で非常に有効です。

解答解説は要点が簡潔でかつ見やすくまとめられています。解答を導くために、どのように解法を使ったのか、選択肢のそれぞれのどの部分が誤りなのか、非常に分かりやすく学習者へ負担をかけません。

 

使い方など

使用時期:基盤力養成期間

レベル:高校初級

注意点:現代文があまりにも苦手な方には少し厳しいかもしれません。取り扱われている文章はそれなりに内容が難しいからです。公立高校入試で6割も取れていなかった方は、本書の前に中学レベルに戻りましょう。

使用方法:1日1章ペースで行えば、14日(2週間)で1周できます。まずは3周を一定のペースで行いましょう。その後、間を開けて長期休暇などに適時復習を2回行って下さい。

おそらく1章あたり60~90分くらいかかると思います。ですので普段の勉強で現代文に時間を割けない理系の方などは、夏休みなどの長期休暇を利用して、最初の3周をなんとかやり遂げて下さい。

 

現代文の参考書の選択は非常に難しい。特に読解方法を学ぶための参考書はそうです。問題集であればそこまで選ぶのに苦労はしないのですが。

本書は比較的万人向けです。これから本格的に現代文の受験勉強を始める方に特にお薦めできます。