塾講師吉田のブログ

宮城県で塾講師をしています

現代文の勉強の仕方

3タイプ

1. 指定校推薦を考えていて、定期テストのみ現代文が必要。

2. 共通テストのみ現代文が必要。

3. 共通テストに加えて二次試験、または私大入試現代文が必要。

 

1のタイプの方は、学校の授業をしっかり聞いて内容を理解し、テスト範囲の漢字や語彙を覚えて下さい。教科書対応のワークが配布されて場合はそれを何度も繰り返せば充分でしょう。何か参考書や問題集を買う必要は基本的にはありません。

 

2のタイプ

基盤力養成期間

漢字については、定期テストを利用して教科書に出てきた漢字をその都度覚えていきましょう。語彙については易しめのものを一冊程度、しっかり読み込んで下さい。

読解は、読み方や解き方を学べるものを1~2冊、共通テストよりやや易しめのレベルの問題集を1~2冊仕上げておきます。共通テストの6~3ヶ月前くらいには次の実践力養成期間に移りましょう。

実践力養成期間

共通テストの現代文は年々難しくなっています。読む方も解く方もです。以前は「読めれば解ける」と感じさせる問題だったのですが、最近では「読めても解けない」と感じさせる問題になって来ています。

他の科目と違い、いきなり過去問に取り組むことはお勧めしません。一旦、共通テスト対策用の参考書を使います。その後に過去問に取り組み、そして対策本の復習をして、最後に模試本で仕上げて下さい。

個別対策期間

現代文が共通テストのみ必要である場合、理系の方がほとんどで、文系の方は二次で英語のみあるいは小論文のみと考えられます。共通テストと二次試験の総合点で考えると、現代文の割合は10%を下回っているはずです。ですので苦手なところに多少対策したところで、全体に及ぼす影響は極めて小さくなります。したがって現代文の個別対策をする時間があったら、他の科目、理系なら理科、文系なら英語や、点数の取りやすい社会の対策をした方が効率が良いでしょう。

 

3のタイプ

基盤力養成期間

漢字については1冊、問題集を仕上げれば充分です。語彙については、易しめのものと、標準から難しめのものとの2冊を考えておきましょう。早い段階から学習していれば時間的にもそれほど厳しくありません。

読解については、読み方解き方に主眼を置いた参考書と、ある一定のレベルで構成されている問題集を交互に行います。つまりまず初級レベルの参考書で読解方法を学んだら、それを初級レベルの問題集で試してみる、という方法です。そして初級レベルから標準レベル、上位レベルへと進みます。参考書は各レベルで1冊で構いませんが、問題集は時間があるならば各レベル2冊は使用したいところです。

実践力養成期間

まずは過去問をチェックして下さい。評論文1題・小説1題なのか、評論文2題なのか、随筆が出るのか、現代文のタイプを必ず確認しましょう。それから漢字や語彙、あるいは文学史などの知識分野配点、記述・論述は何文字で書くのか、などなど事前に把握しておきましょう。このあたりは他の科目と変わりません。

一部の難関大学の場合、その大学対策の参考書が売られていますので、もちろんそれを購入して取り組むことをお薦めします。場合によっては大手予備校の◯◯大学現代文といった講座を受講することも考慮に入れておきましょう。

共通テストは軽く見ると必ず足元をすくわれます。数学同様に必ず対策が必要です。共テと二次と、並行して対策するのはなかなか難しいです。一週ごとに共テと二次を交互に行うのも一つの手です。もちろん二週ごとでも問題ありません。やりやすい方で大丈夫です。

個別対策期間

現代文の場合、何が自分の弱点なのか、握することがそもそも難しい、という問題あります。語彙のような知識によるのか、読解能力の不足によるのか、表現能力の不足によるのか。塾に通っていれば、答頼できる講師に聞くのが手っ取り早いです。そうでない場合は少し工夫が必要かもしれません。

記述問題に解答する場合、解答に書くべきポイントを箇条書きでメモしておきます。そしてそれを組み立てて解答を作成します。答え合わせの際、これらのポイントがずれていれば、それは読解不足を意味します。ポイントは合っているのに自分の解答が模範解答と大幅にズレている場合、それは表現力不足を意味します。こうすることである程度は自分の弱点が分かります。とはいえやはり、ある程度、です。模試等の記述問題の採点基準についても言えるのですが、部分の総和は全体には及びません。部分だけ見て合っていても全体として見るとそうでもない、ということはよくあります。

 

作文や小論文もそうですがやはり記述力を伸ばすためには、自分よりも国語力の高い人、プロの指導を受けるのが最短です。