塾講師吉田のブログ

宮城県で塾講師をしています

模試は復習しなくても良い(場合があります)

「模試は復習すべし」これはもはや受験の常識です。

しかし私は声を大にして言いたい。

「模試は復習しなくても良い(場合がある)」と。

 

ここでは一般的なマーク模試・記述模試に限って話を進めていきます(つまり大学別模試は除きます)。

 

【復習しなくても良い場合】

例えば英語の長文問題における正答率が3割以下の場合、その長文はほとんど読めていません。読解に必要な単語や文法が不足しているので、解説を読んでも得るものは多くありません。こういう場合復習にかける時間は無駄です。その時間で単語や文法の学習をした方が効果的です。

数学においても、例えば大問の(1)からそもそも解けていない場合も状況は似ています。結局のところ全然分かっていないのだから、全く「復習」になっていないのです。その時間で基本問題の習得を図る方が賢いでしょう。自分のレベルよりかなり上のものを、無理して解き直す必要などありません。

 

【復習した方が良い場合】

ある程度出来た問題については復習することが効果的です。目安としては6~7割以上でしょう。この場合、覚え直すことや新たに理解すべきことが少ないため、負担も少なくなります。また解答解説もしっかり理解でき、周辺知識も吸収することが可能でしょう。

 

【どちらとも言えない場合】

正答率が5割前後の時は判断が難しいです。

自分の得意科目、得意にしたい科目であれば復習を行い、そうでなければ復習をしない、でも良いでしょう。

あるいは、問題形式で復習する/しないを区別することもできます。長文問題のようにかなり労力が必要なものは復習をせず、文法4択問題のようにさっと取り組めるものについては復習する、ということも考えられます。数学であれば、大問はさけて小問集合だけ等々。

 

言うまでもなく理想を言えば「模試は復習をすることが望ましい」のです。しかしそれはあくまで理想論です。たかが受験勉強です。模試の復習を義務と考え、苦痛に感じながら復習をする必要は全くありません。心理的な負担を抱えながらの受験勉強は、いつかどこかで破綻します。「楽をしろ」と言いたいのではありません。その苦労は本当に必要な苦労なのか、今一度考えて欲しいのです。