塾講師吉田のブログ

宮城県で塾講師をしています

負のスパイラルから抜け出すには?

勉強における正のスパイラルとは

①やる気が出る ⇒②勉強量が増える ⇒③結果が出る ⇒①やる気が出る

(以下繰り返す)

 

一方で負のスパイラルとは

①やる気が出ない ⇒②勉強量が減る ⇒③結果が出ない ⇒①やる気が出ない

(以下繰り返す)

 

実際にはもっと複雑ですが、簡易化すると上記のようになると思います。勉強が苦手な学生は多かれ少なかれこの負のスパイラルに陥っています。負のスパイラルにはまってしまうと、そこから抜け出すのはなかなか難しい。スパイラルの①から③のうち、どこかを改善できればこのスパイラルから抜け出すことはできそうです。

 

例えば、生徒に無理やり勉強をさせたとしましょう。教室に遅くまで居残り勉強をさせテスト勉強をさせるわけです。実際にそういうことを行う塾も全国にはまだまだ存在するでしょう。この方法では確かにテストの成績は上がりますが、それをずっと続けていくことは、講師側も生徒側もかなり精神的に苦しいと思います。そしてその苦しさを感じていては、成績が上がったとしても、やる気につながるかは疑問です。こうした「外発的動機づけ」は一時的には上手くいっても、どこかで上手くいかなくなるでしょう。

 

塾の現場では「出来るところまでもどる」が暫定的な解答だと思います。つまり本人が「出来る」と感じることで、自分のこれまでの勉強の成果を確認することが出来ます。これを繰り返すことで自己肯定感を高めて、やる気を養成してもらうことになります。しかし実際には「次のテスト」対策ばかりで、そう頻繁に「出来るところまで戻」れていないのもまた事実です。

 

理想的には自分の意志で勉強する「内発的動機づけ」を持つことです。しかし問題は、それに講師側がどのように関与できるのか、ということです。教員免許を所持した「教育のプロ」が出来なかったことを、一講師がどうして出来るのか。「受験のプロ」を標榜し、内面的な問題には立ち入らないことも一つの誠実な態度かもしれませんが、果たして。