書誌情報
著者:福島國光
タイトル:大学入試短期集中ゼミ 基礎からの数学Ⅰ+A EXpress
出版社:実教出版
*年度毎に新版が出ますがほとんど変わりません
構成
1ページにつき、例題・練習・Challengの3段階の問題が配置されています(ただし23にはChallengeがありません)。各例題の後には、解法のアドバイスや公式の確認、テクニックの紹介などがあります
「数と式」(1~10)
「2次関数」(11~30)
「集合と論理」(31~35)
「図形と計量」(36~47)
「データの分析」(48~52)
「場合の数と確率」(53~73)
「図形の性質」(74~80)
「数学と人間の活動」(81~86)
特徴
とにかくその薄さが最大のポイントです。分厚い参考書では挫折してしまった方でも、この本ならば最後までやり遂げられるでしょう。
例題や練習の難易度は、教科書の例題や練習問題、あるいは教科書傍用問題集のA問題と同程度です。Challengeの難易度は、教科書の章末問題、あるいは教科書傍用問題集のB問題と同程度です。
解答自体は必要最小限ですが、解答の右側に解き方・考え方の注釈があるので、全体として解説は分かりやすいものとなっています。
使い方など
使用時期:基盤力養成期間
レベル:高校初級
注意点:公式を覚えるための計算練習には向いていません。ですので、計算力や基本的な公式をこれから身に着けよう、という方は別の参考書を選びましょう。
向いているのは例えば、
①学校で教科書中心にそれなりにやってはいるが、テストの点数にあまり反映されていない方です。こういう方は勉強量が少なくはないのですが、抑えるべきことに学習を集中できていない傾向があります。それゆえ本書のようなポイントをしぼった問題集で学習の効率を上げることができます。
②高3の文系で1Aを手っ取り早く復習したい方です。高3になると学校の授業は演習中心になると思いますので、その前にやっておくとさらに効果は高いですね。
使用方法:例題を見て、既知の事柄かどうか確認します。もし少し引っかかるようであれば、紙にきちんと書いてみましょう。しっかり理解できていれば、そのまま練習を解いて自身の解き方をチェックしてください。Challengeは次の周回からやることとしていったんスキップしても大丈夫です。
2周目からは、例題を何かで隠して見えないようにして、練習から解き始めましょう。ここで出来なかった問題は例題も含めて復習する必要があります。練習が解けた場合にはChallengeにも取り組むと良いでしょう。
3周目は間違った練習問題と、全てのChallengを解きます。
基本かつ重要な問題が掲載されていますが、本書で通用する入試のレベルは地方私大程度だと思います。数学を受験に使う方は、共通テストのみの文系も含めて、さらにもう1段階上の勉強をしなければ対応できません。